阪大CC誕生のいきさつ

 昭和41年入学 幸田(洪) 盛堂


 これまで阪大CCの誕生前後のことを詳細に銀輪に掲載するチャンスがなかっ た。阪大CC創設20周年の本年昭和61年(1986)に現役諸君の努力に より、阪大CCOB会の設立総会並びに20周年記念祝賀会が、池田市民会館 にて8月16日に開催される運びとなった。この機会を逃せば、阪大CC創設 の頃の記録が永遠に残されることがないと考え、以下に当時の書類メモ書き等 を参考に書きとめておきたいと考える。

[1]昭和41年度

昭和41年6月1日、工学部精密工学科1回生 幸田(旧姓 洪)、広瀬、本 郷、佐野の4氏により大阪大学サイクリング同好会として正式に発足する。
 活動記録

 6月12日 クラブラン 龍化峡(80km)
       (洪、広瀬、本郷、佐野)

 7月14日〜17日
       一次合宿 琵琶湖一周(390km)
             (洪、本郷、広瀬、山本)

 8月 9日〜14日
             二次合宿 山陰・山陽ツアー
            (800km)
       (洪、本郷、広瀬、佐野)

10月11日〜15日
       試験休みパートラン 瀬戸内ツアー
                 (440km)
       (洪)

11月20日 第1回公開サイクリング
       竜田神社・法隆寺
       (洪、本郷、高田)
当時の記録にはこう記されている。

「笛吹けども、汝踊らずで、結局一般参加者は誰も来ず、いつもの顔ぶれと相成った。佐野も参加予定であったが、参加できず。でもポスターは一応の役を為したと考えている。結成以来、今日まで当会の存在を公表したことがなかったので、阪大の学生に、このポスターが目に入ったことは、それだけで宣伝になったとかんがえてよいのではないか。」

 3月 9日〜29日
       春合宿 九州ツアー(1000km)
       (本郷、佐野、高田、山本、梅田)

[2]昭和42年度

本年度より、新入生向の「課外活動紹介号」に、大阪大学サイクリング同好会の内容紹介、入会勧誘、更には立看板による入会勧誘を行う。
 4月20日 4月部会 於:学生会館
              小集会室No.2 
部室がなかったため、入会受付を兼ねて開催。1回生約25名が来て、2回生を喜ばす。
 5月12日 5月部会 於:学生会館
              小集会室No.3 
(議題)サイクリング同好会からサイクリング部に改名、5月クラブラン、
6月新入生歓迎キャンプ、7月一次合宿、8月二次合宿、ユニホーム、部室・ロッカー
サイクリング同好会からサイクリング部へのクラブ名変更について、当時の記録に次のように記されている。 「サイクリング──どう見てもどう聞いてもどう考えても体育系サークルであるが、ここ阪大においては文化系サークルに属している。しかし、文化会にも、勿論体育会にも入っていない孤独(?)なサークルである。

では一体、どうしてこのような状況になったかを説明しておこう。

昨年6月結成以来、サイクリング同好会は未熟児として細々と活動を続けてきた。勿論人数から見てで、内容はある程度充実したものであったと考えている。そして、この状態の中で新入生を迎えようとしていた2月、ふと目にとまったのが新入生に配布される課外活動紹介号の原稿募集であった。その提出先が文化会だったのである。初めはどうすべきかためらったが、より多くの新入生を求めるには、やはりこれによるしか他に手段が無いと考え、〆切間際に原稿を提出した。 

現在20数名の部員を擁するに至ったことからして、この原稿の効果があったものと考えている。新入生の中には文化系であることが不審で仕方ないという人もいるが、これでわかってもらえるとおもう。

以上、悲観的な立場からみた阪大サイクリング部の現状である。今度は視界を180゜転回してみよう。これが、クラブ名変更ということになるのではないか──。

体育会においては同好会と部との差異は歴然としている。前者は人数においても、予算においても部に劣り、完全な差別待遇を受けている。

では、文化会における同好会と部についてはどうなっているのか。差別は全く設けられていないのである。ここがつけ目である。文化会には属していなくても文化系サークルとして登録してある我が阪大サイクリング同好会、ここで一躍、同好会を部に昇格ではなく、名称変更しようと考えたのである。この方が体面的にもずっと、何事においても有利になると考えたからである。

以上が楽観的立場からみた我が阪大サイクリング部である。プラス、マイナスの差引で、どのような損か、得かは部員各人によって異なるが、僕自身としては弁解するようで心苦しいが、わずかながら、否、もっと得をしたのではないだろうかと考えているしだいである。」

 5月21日 クラブラン 服部緑地・
       千里ニュータウン(40km)
       参加15名

 5月27日 5月臨時部会 於:ロ27教室
       (総部員数29名)

  (議題)5月クラブランの反省、6月行事予定、西サ連リーダー講習会参加、
  7、8月夏合宿の件

 6月10日 新入生歓迎コンパ 於:梅田すし半
       参加18名
6/10〜6/11にかけて新入生歓迎キャンプ(於:蓬莱峡)を実施する予 定であったが、雨天のため中止し歓迎コンパに切換え。

当時の記録にはこう記されている。
「クラブの発展、それに新入生歓迎の意を表して、真心から乾杯!! 自己紹介、そして寮歌を大声で歌って、否どなって、お運びさんから注意されること数度……」

 6月15日 6月部会 於:学生会館和室
 (議題)クラブ顧問 増田祥三先生の紹介、部誌名、夏合宿の件

 6月16日〜18日
       第4回西サ連リーダー講習会参加
       (於:五色台山の家、主管香川大CC、
       参加100名)
  阪大サイクリング部はオブザーバとして2名(洪、木村)参加。
  各大学CCとの情報・意見交換を行う。

 6月23日 部室 Box No.2獲得
4月来、各方面への内々の交渉、文化会役員との直接交渉さらには文化系サークル担当者との個別交渉をもってきた。このため「活動状況報告’67」を印刷し、配布した。

これらの交渉の結果、6月20日には文化会役員からBox No.22を使用してもよいとの内諾をえていた。No.22からNo.2への変更についての経過は定かではないが、とにもかくにも安住の地を手にしたのであった。

当時、Box No.2の最大勢力は平和委員会で、天文、その他のサークルがあり、その片隅(机一つ分)を手にしたのであった。とにかく部員の在室時間(実動数)でもって、Box No.2での勢力を強める必要があったが、平和委員会その他の風当りも相当強いものがあったのも事実である。

これまで、運動場片隅の体育更衣室で着替え、昼休みのトレーニングを行っていたが、部室獲得で昼休みのトレーニングにも熱が入るようになった。

 6月24日 西サ連リーダー講習会参加報告会
       於:ロ−27教室
 (議題) 講習会内容の報告、ユニホーム上着橙色に統一、
  部誌名を「銀輪」に決定、部旗の新製決定、夏合宿・パートランの打合わせ、
  パンク修理・調整実習

 7月 7日 合宿成功コンパ 於:十三オリンピア
      (参加17名)
 合宿を目前に控えての部内結束を更に強固なものとし、合宿の成功を祈って乾杯!!

 7月12日〜17日
       夏一次合宿 瀬戸内ツアー
       (参加15名)
  A,B2班に分かれ、途中鷲羽山YHで合流する。

 8月21日〜9月1日
       夏二次合宿 北陸ツアー(参加7名)

 8月31日〜9月3日
       第4回西サ連ラリー
       於:能勢青少年野外センター 
       主管 関大(参加4名)

 9月12日 9月部会
       於:学生会館 小集会室No.2
              (参加16名)
 (議題) ラリー報告、大学祭公開サイクリング・展示についての検討、
  秋合宿計画、部誌「銀輪」発行準備、役員改選(部長 洪、副部長 木村)

10月 9日〜12日
              秋合宿 於:亀岡青年の家
       (参加14名)
  これ以後数年間、秋合宿は亀岡をベースキャンプとしたポタリング主体の
  合宿形式とする。

10月15日 銀輪創刊号発行
       (青表紙ガリ版刷り 68ページ)

10月22日 公開サイクリングコース予備調査
       於:龍化峡
       参加8名(女性2名含む(医短))

10月29日 第2回公開サイクリング 龍化峡

 参加 部員21名、部外18名、学外1名

  計40名。龍化峡河原にて飯ゴウ炊サン。料理は佐藤他の先発班により
  準備がなされ、ハンバーグと野菜サラダの豪華版で大好評。

11月 3日〜5日
       大学祭展示、模擬店
阪大CCの活動記録のアピール展示。大阪サイクリング協会から借用したパネル展示、フィルムの映写。模擬店はバナナの即売、飲物の販売。手のかからないものを意図したが、純益は9043円なり。
11月23日 クラブラン 於:奈良方面
       参加15名(内女子2名)

12月 2日 正田杯駅伝
       出羽、妙中、青木、白井、岩野 出場
       36/95位

12月 3日 西サ連定例総会 於:大阪教育大学
       西サ連に正式加盟(加盟費1000円、
       連盟費1000円)
これ以後、3月までの記録みあたらず!!
 3月17日〜29日
       春合宿 四国ツアー 参加17名
室戸コース、四足コース、歩危コースの3コースで途中高知で全員合流。メンバー再編成後、足摺コースと石鎚コースの2コースに分かれ、松山愛媛大寮にて解散。

[3]昭和43年度

 4月14日 新入生オリエンテーション

 4月24日 4月部会(総部員数45名)

 4月29日 神戸学院女子短期大学と交歓会

 5月 1日 第3回公開サイクリング
       箕面、勝尾寺方面 参加37名
       (部員男25、女2、部外男5、女5)

 5月18日 部室にて新入生歓迎酒宴
新入生歓迎一泊ラン(蓬莱峡)の予定が雨天のため中止。昨年も同じく中止。どうも新入生歓迎一泊ランは雨になるジンクスが出来つつあるようだ。
 5月26日 神戸学院女子短期大学との
       合同ハイキング(再度山)
       阪大10名、神戸9名

 6月 1日 (阪大CC創設2周年記念日)
       6月部会 於:ロ−31教室
       (出席32名)
 (議題) 役員改選(部長 木村、副部長 菅原)
  夏合宿、6月クラブラン、ダンスパーティー開催、ユニホームの件

 6月 2日 クラブラン 五月山ヒルクライム

 6月14日〜16日
       第5回西サ連リーダー講習会
       於:徳島市立青年の家
       主管 徳島大学CC
       阪大CCより6名参加

 6月23日 クラブラン
       A班 摂津峡、B班 天ケ瀬

 6月29日 6月部会 於:ロ−27教室
  (議題) 夏合宿

 7月11日〜14日
       夏一次合宿 於:亀岡青年の家
       ベースキャンプ方式

 7月15日 コンパ 於:梅田まる万
       顧問 増田先生出席
            (→顧問が掛谷先生に変わる)

 8月11日〜25日
       夏二次合宿 九州ツアー
       第5回西サ連ラリー
       於:鹿児島吹上浜 主管 鹿大CC
 4コースに分かれて、吹上浜にて集合、ラリー参加。ラリー参加者18名。

 9月14日 9月部会
  (議題) 九州ツアーの反省会

10月10日 秋合宿 湖北方面

10月19日 部会

10月12日 コンパ 於:梅田まる万
       顧問 掛谷先生出席

11月 2日〜3日
       大学祭 模擬店 タコ焼きとコーヒー
       (神戸学院女子短大生10名の応援)

12月 1日 西サ連総会 於:大阪教育大
       阪大CCから7名参加。

12月 6日 ダンスパーティー主催
       於:毎日ホール国際サロン
61.7.5記
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